〜後期高齢者86歳の父のヘアカット〜
父の髪が伸びてきたから切って欲しいと母が言う。自分の子供が小さい頃でさえ髪を切ることはしなかった私。
「やったことないよ」「車椅子で近くの店に連れていくよ」という私の言葉を振り切って母は髪切り鋏と古新聞を持ってきた。
父は何も言わない。=どんな髪型になっても受容するという姿勢だ。人間諦めって大事。
父の髪はてっぺんはうっすらしている。サイドと後ろに髪があるいわゆる波平さんだ。
「しょうがないわね」と言って切り出したのは母だった。新聞紙に切り込みを入れ首周りに添わせ切った髪をキャッチ。
何を急ぐのか見事な段々カットをする母。
そりゃあ可哀想だろうとやっぱり交代。私がハサミを縦にして一生懸命だんだんをごまかす。母娘2人の合作ヘア。父は外に出る気がないのでホントなんでも良いのだろう。
父は自転車で転んでからすっかり歩けなくなり、家の中も車輪付きの椅子で移動している。「家の中ぐらい歩いてよ」というと「手足が痺れて立てないんだよ」と言う。
足が踏ん張れなくても手に力が入ればなんとかなりそうなものだが握力もないし腕も上がらない。確かにどうにもならない。
総合病院で色々検査した結果、自転車で転んだ時、頭を打たないように首が頑張っちゃってそれが良くなかった・・と言う結論。頭を打っちゃった方が首には良かった・・らしい。
以前脳幹出血をし入院したことがあり同病院の脳外科の先生には2ヶ月に1回はかかっていたため、兄から介護保険申請について相談してもらったところ脳外科的には問題ないため主治医意見書は書けないと言われ、整形外科にまわされ元の整形外科宛に紹介状を記載してもらい元の整形外科に介護保険申請の相談をすることになりました。
2月頭に自転車で転び、総合病院で検査しているうちにあっという間に3ヶ月が過ぎてしまいました。