〜声かけの技術〜
昔、青山にある「こども城」に遊びに行った時のこと。
書いてはいけないところに落書きをしてしまったこどもに、めちゃくちゃ怒ってるお母さんがいました。
その子は落書きをしてはいけないところということもわからないし、ましてやお母さんが何を怒っているのかわからない様子。
多分何か特性を持っていたのかもしれません。
何を言われてもお母さんを無視して遊んでいます。
あまりにヒステリックに怒るお母さん。私も含め、周りのお母さんたちはどうしていいかわからず、その場が凍りついてしまいました。
周りの視線などお構いなしに、そのお母さんは何でわからないの?なんで何もいう事を聞かないの?何でバカなの?なんで?なんで?と泣き叫ぶように子供に怒っています。
この状況を何とかしなければ‥と思っていましたが、声のかけ方を間違えたら、もっと怒りそうです。
そこに年配のスタッフさんがすっと来て、「なんだか私が怒られているようで、私が悲しくなっちゃうわ。」とお母さんの背中をさすりながら声をかけてくれました。
そのお母さんの涙は止まらなくなってしまいましたが、凍りついたその場の雰囲気もすうっと溶けていきました。
さすがでした。
私もそんなふうに声をかけられる人になりたいと思いました。